中学校2年生では、いろいろな三角形や四角形について学習します。その中で、「合同であること」「二等辺三角形であること」「平行四辺形であること」などを証明する問題が登場します。証明では、根拠(そのようにことが成り立つ理由)を示しながら、すじ道を立てて説明する力が必要ですので、数学が苦手な人にとっては、なかなかつらい部分です。
ただ、「証明が苦手」この原因で最も多いのは、図形の「定義」「性質」「○○になるための条件」をしっかりと区別していないことです。
まず、ここでは「定義」と「性質」の区別を説明しましょう。
○「定義」とは・・・
たとえば、二等辺三角形の場合、「2辺が等しい三角形」これが定義です。いわば、二等辺三角形とは、どんな図形をそのように呼ぶのか、言葉の意味を述べたものです。いわば、最初の「決まりごと」です。
○「性質」とは・・・
二等辺三角形の場合、「2つの底角は等しい」「頂角の二等分線は、底辺を垂直に二等分する」などがこれに当たります。いわば、その図形の「特徴」を述べたものです。教科書では、二等辺三角形や平行四辺形などについて、この「性質」を、最初は定義をもとにして証明していくはずです。そして、特に大切な性質を「定理」と呼んでまとめていきます。
「証明が苦手」そう思い込む前に、たとえば、平行四辺形、ひし形、長方形、正方形、台形、これらの定義をしっかりと言えますか?
そこが、図形の学習の「はじめの一歩」ですからね。