計算ミスは、「慎重に」の一言では減らせない

数学のテストでの計算ミス。誰しもが経験してきたことです。

 そのたびに、「うっかりミスだった」「本当はできたのに」「おしかった」「あわてていた」とため息をつき、次こそは「絶対にミスをしないぞ」「慎重にやろう」と決意するのですが、ほとんど反省の効果もなく、また、同じようなミスをする。

そして、また、「こんどこそ・・・絶対落ち着いてやるぞ」と気合いを入れても、また同じことの繰り返し・・・。

 数学を教える立場の人でも、「うっかりミスだね」「次は落ち着いてやろう」「あわてないで慎重にね」などと、アドバイスとは言えない言葉をかけて、効果があると考えている人もいます。こんなアドバイスは全く役に立ちません。

 また、「時間が足りないから、あわてて計算ミスをしてしまうのです。時間が不足するのは勉強不足です。勉強時間を増やしましょう」などと、当たり前のことを言われても困惑してしまうのではないでしょうか。

 テストで凡ミスを繰り返すたびに、誰もが、次は「慎重に」「あわてず」「落ち着いて」「時間が不足しないようにできる問題を優先し」といろんな工夫をしたり、自分に言い聞かせてやっているのです。 

 計算ミスは、「慎重に」などの抽象的な心がけでは減らすことはできません。

 計算ミスをしないために、何をしたらいいのか、「具体的な行動」をここではまず一つだけ示したいと思います。よく「見直し」という言葉を聞くことがありますが、「見直し」は、自分の解いた過程を目で追って確認することではありません。この方法でミスを発見できる場合もまれにありますが、たいていはミスを見逃してしまいます。「見直し」は、「解き直し」です。たとえば、自分の解いた計算過程を次の式を見ることなく、まず頭の中でつぶやきながら、次につぶやいた部分を見て同じかどうか確認していく作業、これが「見直し」=「解き直し」です。可能な場合は、最初と少しだけでも違う解き方を実行できればより確実にミスは減らせます。

「計算ミスを防ぐために、すぐにできること」は、意味のある本気の「見直し」をすることです。ただ、お気づきのように、ある程度の計算のスピードがなければ、本気の「見直し」の時間を確保することはできません。そのため、やや上級者向けの秘訣と言えるかもしれません。ただ、文章問題における計算など、式ができたので計算が合っていれば正解にたどり着けるという場合など、「この一問」だけは計算ミスをしたくないという場合などには、この本気の「見直し」を実行して、正確さを高めていきましょう。

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